6.9 入荷品
AOKI , hayato / TOKYO-MIAMI
ギター演奏を中心とした音楽家、青木隼人氏による最新作。こちらは、2008年の12月に出展したサウンド・インスタレーション「TOKYO-MIAMI」（米国マイアミ「New Art Dealers Alliance（NADA）にて発表）を作品化したもの。エンドレスカセットテープと10台のテープレコーダー。展示では、毎日テープを変えていき、東京の音からマイアミの音へのグラデーションを描いたというコンセプチュアルな本作。それは、まるで画家がキャンバスに色を重ねていく作業ととても似ている。その国、その町に在る音や匂い、感触、微妙に違うその空気感。それらが静かなタッチでゆっくりと塗り替えられていくこの作品に溢れる美しさを存分に堪能してください。
CD-Rには、展示の完成形と2つのプロセスを収録してあります。
最後に作品内に記載された素敵なテキストからの抜粋。
〜白い壁がマイアミの色になったとき この仕事をおしまいにした〜
ラジオゾンデ / sanctuary
青木隼人と津田貴司によるデュオ“ラジオゾンデ”のファーストアルバム。主にギター等の楽器とディレイ等のエレクトロニクスによる演奏で描きだす、気象観測気球から眺めた音の風景画。密室のレコーディングスタジオではなく、外部の音や空気が入るような空間にて録音された作品。作品自体は、即興演奏をハードディスク上の波形編集により構成されているが、カットアップやりミックス的手法ではなく、あくまで演奏の中に含まれるその「場」の空気を残した形で編集されている。日常の音に溶け込んだ演奏。極上のアンビエント・ミュージック。自然の中で生まれたあたたかなリバーブ、自然の息吹を壊さないように彩られたドローン、ここからまた一つ、小さな音の命が生まれる。ゆるやかでじんわりと、心の根っこのほうに響いてきます。
