10.6 入荷品


森ゆに / 夏は来る
一切の小細工が必要なく、ここまで正統的な『歌』の力を改めて信じてみたいと思う音楽にやっとのことで出会えた、と思いました。森ゆにさんの音楽に初めて出会った瞬間の強烈な印象は今でも忘れる事ができない。胸の中から込み上げてくるものを抑えるのに必死で、気を抜いた瞬間に涙がこぼれてきてしまいそうなくらいに、この音楽に宿るものはなんなのか、今でもずーっと考えてます。
まるでショップのコメントらしからぬ紹介文ですいません。素晴らしすぎる音楽に、どんな言葉を加えてもなんだか嘘っぽく、安っぽく見えてしまいそうなので、正直すぎるくらいの自分の感想を書きました。
ビンジョウバカネAPOGEE(サポート)の活動を経て2008年からソロ活動を開始したSSW、ピアニストの森ゆにによるファーストミニアルバム。浮遊感のある透明な、まるで妖精のような歌声で、まるで短い小説の世界へといざなってくれるような不思議な感覚。誰の心の中にもきっとある、長い間、閉じ込めておいたモノをそっと優しく紐どいてくれるような。それがどんなに悲しく辛い思い出だとしても、明日もまた前を向いて歩いていかなきゃいけないのだから。


sans deer / Grand Tour
Maher shalal hash bazで多数のライヴや録音に参加し活躍する杉本卓也(ギター、バイオリン、うた)、青木隼人(マンドリン,ピアニカ、グロッケン)、入江泉(ミュージカルソウ、中国笛)、太田洋平(バスクラリネット)、長谷川真子(バスーン、リコーダー、うた)を中心に、毎回異なる演奏家を迎えながら、歌と即興を追及しているバンドsans deerのライブアルバム。今作は、2008年2月16日に西荻窪のShop&Gallery『FALL』にて行われた演奏を完全収録したもの。これまでに工藤冬里(Maher shalal hash baz)、大谷能生(sim,mas,音楽批評家)、Bill Wellsを迎え、ライブハウスという形態のみにこだわらずギャラリー、カフェ、雑貨店、新宿ゴールデン街のバーなど様々な場所で演奏活動を行う彼らの演奏からは、一聴すると良い意味でのアットホームでラフな佇まいが。しかしながら、この一音、一音への強いこだわりや、その瞬間、瞬間の演奏者どおしの間合いや駆け引きのようなものがあって、ポピュラーミュージックとインプロビゼーションの狭間における可能性のようなものがここには鳴っているような気がします。空気感も含めて、まるごと『その日の感じ』を切り取った作品で、ちょっと個人的な日々のごたごたから一瞬遠ざけてくれるような不思議な力を持った作品。


Struggle For Pride / CUT YOUR THROAT.
STRUGGLE FOR PRIDEがまたもやヤラかしてくれた素敵すぎる一枚!!!こんなに最高に自由でイカシタことやってくれるバンド他にいないですわ!!冒頭曲からなんとあのNIPPSを迎え、そこから強烈なSFPサウンドがガナるノイズコアの洪水なT2、UKのサイケ・ロックバンドHawkwindのカヴァーをカヒミ・カリィと演奏するT3、そしてラストにはseminishukeiのメンバーでもあるSTARRBURSTによるレトロテイストなブレイクス。轟音の中に聴こえる音楽への多大なる愛と優しさ、静けさの中に溢れ返るほどのノイズ、SFPが鳴らす音からはなんだかいつもそんなものを感じる!!兎にも角にもまたもや強烈に問題作ですよ…ほんと。


younGSounds / bootleg of ys
モリカワアツシ(idea of a joke)、谷口順(idea of a joke / GOD'SGUTS / U.G MAN)、竹久圏(KIRIHITO / GROUP / Umi No Yeah!)、イルリメ、やけのはら、柿沼実(TIALA)の6人により結成された夢のようなスペシャルバンドによるスペシャル隠し録りライブ盤!!このライブを最後にイルリメは脱退してしまったんで、初期メンバー唯一の音源となった本作!ハードコアもテクノもヒップホップもノイズもアンビエントも全部同列に並べて聴くような、この時代の感覚を最も強く感じさせてくれるバンド!まさにRAW LIFEの延長線上で生まれるべくして生まれたサウンド!!younGSoundsライブをすでに体験している人には、もーーお馴染みのナンバーばかり!狂熱!!興奮!!完全燃焼で浴びるように楽しめるyounGSoundsのライブがギシっと詰まったオフィシャル・ブート盤!


Latin Quarter / Love & Boogie
Pan Pacific PlayaメンバーのひとりLatin QuarterによるディスコブギーなナイスグルーヴがたまらんMIXです!!ソウルミュージックのヴァイブスが存分に注ぎこまれた黒くてファンキーなダンクラ満載!!ミドルテンポソウルなLOWRELL SIMONから始まり、Pファンキーな真っ黒け〜〜なビカビカ・ブギー、PATRICK ADAMSモノやT.B. FUNKのエレクトリカル・ブギー、最後はASHLEY BEEDLE率いるBlack Science Orchestraで宇宙の彼方まで心地よく飛ばしていっちゃいま〜す!脳によるアートワーク通り、甘く熱いディープな夜のBGMにも最適です!


chihei hatakeyama / saunter
当レーベル/ショップmagic book recordsや米KlankyからのソロアルバムやspekkからのOpitopeなどでも知られるアーティストChihei Hatakeyamaがオーストラリアのroom40よりリリースした新作。冬から秋への移り変わりにフォーカスが当てられた作品。環境の変化や新しいものとの出会いや体験の新鮮さから生まれる身の回りのものへの強い意識、そんなところから今作の『saunter(そぞろ歩き)』が制作されたとの事です。ゆっくりと移りゆく儚げな郷愁の音の流れと、ふっと聴こえてくる爪弾くギターの音色やフィールドレコーディングが丁寧に折り重なるモダン・ドローン、フリーフォーム・アンビエントの美しき傑作!!


chihei hatakeyama / minima moralia
当レーベルのmagic book records他、spekkやroom40など国内外問わずリリースを重ねる東京の音響アーティストChihei Hatakeyamaの1stアルバム。リリースはなんとpan americanやstars of the lidなどでもお馴染みのkrankyから唯一の日本人作品!ゆったりとした時間の移ろいを感じさせる優美な音色。アコースティックギターやエレクトリックギター、ヴィブラフォンなどの生音素材をラップトップでプロセッシングした暖かみのある電子音楽。彼の名が世界に知れ渡るきっかけになった記念すべきエレクトロアコースティック作品。無駄のない秀逸なアートワークにも目を奪われます!

本日の入荷品:
森ゆに / 夏は来る
sans deer / Grand Tour
Struggle For Pride / CUT YOUR THROAT.
younGSounds / bootleg of ys
Latin Quarter / Love & Boogie
chihei hatakeyama / saunter
chihei hatakeyama / minima moralia